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Model Factory Hiro【K-840】1/12scale 2J Fulldetail Kit [K-840]

販売価格: 104,500円(税込)

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【2024年7月21日入荷商品】

[ キット概要 -Kit Details- ]

■1970年Can-Am第9戦、ラグナセカに参戦した、Vic Elfordドライブの2Jを1/12スケールでモデル化しました。
■ホワイトメタル、ウレタン樹脂、金属挽き物、エッチングパーツ、ゴムタイヤ、デカール、各種コード類を使用したマルチ・マテリアル・キット。
■ホイールリム・マフラーエンド・コクピットメーターの各パーツは金属挽き物製で質感高く再現できます。
■ドアは開閉が可能、フロントカウル・リアカウルは取り外しが可能で完成後も内部構造を見ることができます。
■デカールはカルトグラフ製。


[ 2J について -About the 2J - ]

Jim Hall (ジム・ホール) ― 1960年代から70年代にかけてのレースシーンにおいて、数々の技術的トライによってレーシングカーの進化に大きな足跡を残した、エンジニア兼レーシングドライバー、そして偉大な革新者です。
アメリカ・テキサス出身のHallは、60年代初頭にF1に参戦するほどのレーシングドライバーでしたが、同時に自らのオリジナルレースカーの製造を目指し、"Chaparral Cars"を設立します。テキサス州ミッドランドに作られたファクトリーには、“ラトルスネーク(ガラガラヘビ)”と呼ばれたテストコースも併設されていました。
そのファクトリーから、1963年にHall自ら設計に関与した最初のマシン、"2A"を完成させます。2Aはモノコックにレーシングカーでは殆ど使われてこなかったFRPを採用、80年代にカーボンが主流となる非金属モノコックの先駆けとなりました。Chaparral Carsの代名詞となる純白にペイントされたボディの2Aは、65年セブリング12時間レースにおいてフェラーリやフォードといった強豪を抑えてHallのドライブによる優勝という快挙を成し遂げます。
その後もHallとChaparral Carsは、油圧式可動ウィングを装備した"2C"、グループ6用に2Aを改造してニュルブルクリンク1000kmを制した"2D"、ハイマウントウィングを備えた"2E"・"2F"といったイノベイティブなマシンを次々と生み出しました。
1968年からはヨーロッパでのレギュレーション変更により、Hallはアメリカでのレース、Can-Am(Canadian-American Challenge Cup)レースに力を入れるようになります。69年には後のウイングカーの先駆けと言えなくもない"ボディ全体がウイング"構造の"2H"を投入しますが、望ましい成績をあげることはできませんでした。
そして1970年にHallは更なる新型マシンを開発し、Can-Amレースに投入します。それがChaparral Carsの中で最もイノベイティブなマシン、"2J"です。
2Jは、メインのV8 Big-Blockエンジンとは別に、スノーモービル用274ccエンジンを搭載、その動力で2基のファンを回転させ、四角いボディ内部の空気を吸い出すことで強いダウンフォースを発生させるという機構を持った"ファン・カー"でした。これは、F1においてブラバムBT46Bがファン・カーとしてサーキットに登場する8年前のことでした。
2Jは70年のCan-Amにおいて、一発の速さを見せ、いくつかのレース予選でポールポジションを獲得しそのポテンシャルを証明しました。しかし決勝レースではマイナートラブルが頻発し、期待された活躍を見せることはできませんでした。
翌年以降、さらなる熟成が期待された2Jでしたが、どちらかと言えば緩めのCan-Amレギュレーションに対し、FIA(国際自動車連盟)から待ったがかかり、71年からこのマシンの機構は禁止されてしまいます。このことにより、HallはCan-Amからの一時撤退を決断します。
HallとChaparral Carsの、先進の頂を目指しレース界の巨人達に伍して鎬を削り自由に闘い合えた日々は、一旦終焉を迎えることになりました。
成績的に2Jは"失敗作"の烙印を押される類のレーシングマシンに分類されるかもしれません。しかし、新しい可能性を追い求めたJim Hallの情熱が結実したChaparral Carsのマシン達の輝きは、今なお色褪せることなくレース史に残り続けることでしょう。
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